投稿日:2025.09.14 最終更新日:2025.09.14
CCNAは必須!ネットワークエンジニアが取るべき資格と勉強法を徹底解説

インフラエンジニアの1つであるネットワークエンジニアとして現場で活躍している人の多くは、日々の業務に加えて資格取得に励んでいます。
「資格は本当に必要なのか」「どの資格から取るべきなのか」「費用はどうするのか」
今回は、そんなネットワークエンジニアが取るべき資格や学習方法について整理しました。
目次
ネットワークエンジニアにとって資格が重要な理由
ネットワークエンジニアが資格を持つメリットは大きく分けて2つあります。
- 知識が身につく
資格勉強を通してネットワーク技術を体系的に学べます。業務で遭遇する課題に対する理解が深まり、案件に必要なスキルをスムーズに獲得することや、様々なトラブルシュートに役立ちます
- 顧客へのアピールになる
SESエンジニアは経歴書で選考される場面が多く、同じスキル感の候補者が並んだ場合、資格を持っている人の方が「キャッチアップ力が高そう。基礎知識が身についてそうで信頼できる」と評価されやすいです。
開発系エンジニアはポートフォリオ(成果物)でスキルを示せますが、インフラエンジニアはそれが難しいため、資格が客観的な証明として大きな意味を持ちます。
国家資格とベンダー資格の違い
ネットワーク系の資格は大きく「国家資格」と「ベンダー資格」に分けられます。
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国家資格
有効期限がなく、概念的な知識を中心に問われます。代表的なのは「ネットワークスペシャリスト(ネスペ)」や「情報処理安全確保支援士(旧セキスペ)」です。 -
ベンダー資格
Ciscoなどベンダーが発行する実務寄りの資格。多くは有効期限があり、実機操作やコマンドの知識を問われます。代表例が「CCNA」です。
国家資格は理論に強くなれますが、実務即戦力を目指すならベンダー資格の方が優先度は高いでしょう。
ネットワークエンジニアにおすすめの資格
1. CCNA(Cisco Certified Network Associate)
Ciscoが提供する代表的な資格。Cisco機器は国内外で広く導入されており、習得した知識やコマンドは現場でそのまま活かせます。ネットワークエンジニアを目指す人にとって最初の登竜門といえる資格です。
2. Linux資格(LPIC / LinuC)
ネットワークエンジニアであっても、サーバーやLinux系OSに触れる機会は多くあります。データセンターでの作業や機器接続時にLinux操作が必要になる場面もあるため、Linux資格を持っていると実務で役立ちます。
3. ネスペやCCNPなど上位資格
必須ではありませんが、キャリアに応じて取得すると強力な武器になります。ネスペやCCNPを持っていると、設計やトラブルシューティングで一目置かれる存在になれます。
ただし「資格コレクター」になってしまうと、知識だけで実務力が伴わない印象を与える可能性があるため、目的を持って取得することが大切です。
CCNAの効率的な勉強方法
CCNAに関する教材は書籍は動画教材などがAmazonでも販売されていますが、必要なのは2つ。
それは教科書(白本)とPing-tです。
また、必要に応じてパケットトレーサーや実機学習もおすすめです
CCNAに必要な教材
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教科書で基礎を学習(CCNA白本)
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「Ping-t」のようなWeb問題集で知識を定着
シミュレーターと実機学習
また、「パケットトレーサー」などのシミュレーションソフトでコマンドを実践してみるとCCNAのコマンド試験がより理解できます。
さらに効果的なのが実機を触ることです。実際に実機でコマンドを打つことで理解が深まり、知識がスキルに変わります。
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中古のCiscoルーターやスイッチはヤフオク・メルカリで2,000円前後から購入可能
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推奨機種:ルーターならCisco1812J / Cisco892J、スイッチならCatalyst2960 / Catalyst2950
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必要な周辺機器:コンソールケーブル(数百円〜2,000円程度)、LANケーブル
ルーター2台、スイッチ2台の計4台が揃えば、多くの検証環境を構築できます。
実機を買った後の勉強ステップ
しかし、機器を買っても、何をすればいいのか分からない方は多いかと思います。
おすすめは「課題ベース」で学ぶこと。例えば「このトポロジーを構築してください」といった課題を設定し、それに挑戦する形で進めると、実務に直結する力が身につきます。
ケルンの技術ブログでは、CCNA取得後に「実機で次に何をすべきか」をテーマにした課題記事を公開しています。こうした教材を活用するのも有効です。
→ケルン技術ブログはこちら
資格取得にかかる費用
資格試験は安くありません。
例えば、CCNAは2023年時点で42,900円。年々受験料は上がっています。
多くのSES企業では資格手当や受験費用補助制度が整備されており、合格時には全額負担してくれるケースもあります。
自己負担が重いと継続的な挑戦が難しいため、会社の制度を活用するのがおすすめです。
ケルンでも資格取得に関する費用負担は完備しています。
まとめ
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ネットワークエンジニアにとって資格は「知識習得」と「案件面談時のスキルの証明」の2つの意味で重要。
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国家資格は理論、ベンダー資格は実務寄り。まずはCCNAやLinux資格から挑戦するのがおすすめ。
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ネスペやCCNPといった上位資格は必須ではないが、キャリアの武器になる。
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効率的な学習には教材+シミュレーター+実機学習の組み合わせが効果的。
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CCNAは約4万円と高額だが、会社の資格支援制度を活用すれば負担を軽減できる。
資格取得はゴールではなく、キャリアを広げるための手段です。自分の成長や目指す方向性に合わせ、目的を持って資格を活用していきましょう。