運用監視から設計構築へ!インフラエンジニアのキャリアアップ実践ロードマップ

インフラエンジニアのキャリアをスタートすると、多くの人が最初に経験するのが「運用監視」や「定型業務」と呼ばれる仕事です。
サーバーやネットワークの安定稼働を支える重要な役割である一方、毎日同じ作業が続くことから「スキルアップできない」「成長を感じられない」と悩む人も少なくありません。

しかし、定型業務の中にもキャリアアップにつながる経験は確実に存在します。
今回は、運用監視エンジニアが設計・構築フェーズへステップアップするために必要な考え方と行動を詳しく解説します。

運用監視とは?定型業務と非定型業務の違い

運用監視の現場では、大きく分けて次の2種類の業務があります。

1. 定型業務(ルーチンワーク)

あらかじめ決められた作業を行う仕事で、システムの点検や状態確認が中心です。

車で例えるなら「定期点検」。

サーバーのLEDランプの確認、バックアップ作業、テープ交換など、決まった手順に従って行います。

この定型業務は、一見単調に思えますが、システム全体の仕組みや監視の流れを理解するための基礎になります。

2. 非定型業務(イレギュラー対応)

突発的な障害やアラート対応など、事前に決まっていない業務を指します。

障害が発生した際には手順書をもとにサーバーへログインし、ログ取得・再起動・リソース確認といったコマンド操作を行います。

この「サーバーに触れる」経験こそ、キャリアアップの第一歩です。

コマンド経験がキャリアを分ける理由


インフラエンジニアのスキルアップにおいて、最も重要なのがコマンド経験です。

コマンド操作には大きく「閲覧系」と「設定系」があります。

  • 閲覧系コマンド:状態確認(ログやリソースの状況を確認)

  • 設定系コマンド:設定変更(パラメータの追加・修正)

最初は閲覧系から始まり、OS操作に慣れてきたら設定系コマンドを扱うようになります。

設定系まで扱えるようになると、構築業務に限りなく近い作業を経験できるようになり、設計・構築への道が開けます。

このように、定型業務の中でも「コマンドに触れる機会」を逃さないことが、キャリアアップの鍵となります。

コマンド経験が積めない現場でもできること

中には「今の現場ではコマンド操作が一切ない」という人もいるでしょう。

その場合でも、以下の方法でスキルアップを進めることができます。

1. 資格取得でスキルを補う

現場で技術経験を積めないときは、資格で補うのが効果的です。

おすすめ資格は以下の通りです。

  • CCNA(ネットワークの基礎知識)

  • LinuC / LPIC(Linuxサーバーの基礎スキル)

資格を取得することで、転職時に「知識はある」「やる気がある」と評価されやすくなります。

2. 業務改善や自動化にチャレンジ

監視現場ではExcelマクロ(VBA)やスクリプトを使って作業の自動化を行うことがあります。

こうした改善活動に関わると、「自動化経験あり」とスキルシートに書けるため、技術的アピールにつながります。

3. 手順書の更新・新人教育を引き受ける

現場に新しい手順書を追加したり、新人への教育を担当したりすることも立派な経験です。

こうした「責任のある仕事」を積み重ねることで、リーダーやサブリーダーへのステップアップも可能になります。

どのくらいの期間で次のステップに進むべき?


運用監視の経験は1〜2年程度が目安です。

1年で業務の流れや基礎スキルを身につけ、2年あれば十分な理解と安定感を得られます。

3年以上同じ業務を続けると、スキルの伸びが止まりやすく、転職市場でも「現場固定化」と見なされることがあります。

そのため、2年以内に設計構築フェーズへステップアップする計画を立てるのが理想です。

定型業務で終わる人と成長できる人の違い

同じ定型業務をしていても、成長スピードには大きな差が出ます。

成長できる人の共通点は、次の3つです。

自分の作業を理解している

手順書通りに動くだけでなく、「なぜこのコマンドを使うのか」「この設定は何を意味するのか」を意識している。

自分の経験を言語化できる

面接やキャリア面談で「どんな作業をしているか」「どう改善したか」を説明できる。
例えば、サーバであれば、OSはWindowsサーバなのかLinuxサーバーなのか。LinuxサーバーであればディストリビューションはRed Hat Enterprise Linux (RHEL)なのか、Ubuntu、CentOSなのか。
ネットワークであればCiscoのスイッチやルーター、その中でも型番は何か?まで説明できる事が大切です。

資格や学習で先手を打っている

次のステップを見据えて、自分の市場価値を高める行動を取っている。

逆に「手順書どおりに動いているだけ」「今の作業内容を説明できない」状態では、キャリアの成長が止まってしまいます。

まとめ:監視業務も立派な第一歩。活かし方次第で未来は変わる

  • 監視業務は基礎スキルを身につけるための重要な期間

  • コマンド経験を積み、閲覧系→設定系→構築系へとステップアップする。

  • 現場で経験が積めない場合は、資格や業務改善で補う。

  • 1〜2年を目安に、設計構築フェーズを目指すのが理想。

「定型業務=成長できない」と思われがちですが、実際はキャリアアップの土台となる貴重な期間です。

今の業務を“ただの作業”で終わらせず、理解を深め、資格や実践を積み重ねることで未来は大きく変わります。

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